期待と失望は、他人ではなく「自分」に向いていた
「期待と失望のループ」と聞くと、
多くの人はまず人間関係を思い浮かべます。
あの人に期待した、裏切られた、傷ついた。
でも今日は、その話をいったん横に置きます。
たとえば、こんな場面を想像してみてください。
今日はこれをやろうと思っていた。
ここまではできるはずだと思っていた。
でも実際には、思ったほど進まなかった。
その瞬間、誰かに責められたわけでもないのに、
胸の奥が少し重くなる。
「なんでできなかったんだろう」
「私って、こんなものか」
このとき、
あなたをがっかりさせているのは誰でしょうか。
上司でも、家族でも、世間でもない。
あなた自身が、あなたに向けて出している評価です。
期待していたのは、
「うまくやれた自分」
「ちゃんとできる自分」。
だから、うまくいかなかった時に残るのは、
他人への怒りよりも、
自分への失望です。
この構造に気づくと、
「人に期待しないようにしよう」
「もっと強くなろう」
そんな方向へ行かなくてすみます。
価値を感じたかったのは、あなたではなく「エゴちゃん」だった
では、もう一段だけ深く見てみます。
なぜ、そんなにも
「うまくやりたかった」のでしょうか。
それは、あなた自身というより、
あなたの中にいるエゴちゃんが
価値を確認したがっていたからです。
エゴちゃんは、
・できた
・認められた
・結果が出た
こういうものでしか、
安心できません。
だから、
「ちゃんとやろう」
「うまくやらなきゃ」
と、いつも前に出てきます。
ここで大事なのは、
エゴちゃんは敵じゃない、ということ。
エゴちゃんは、
「この人は大丈夫だよ」
「ちゃんと価値があるよ」
と確かめたくて、
一生懸命だっただけ。
ただ、エゴちゃん主導になると、
価値はいつも結果待ちになります。
うまくいけば安心、
うまくいかなければ不安。
この上下動が、
期待と失望のループを生んでいました。
ここで無理に
エゴを消そうとしなくていい。
「あ、今エゴちゃんが
価値を確認しにいってるな」
そう気づくだけで、
主導権は自然とあなたに戻ってきます。
「私に嫌われたくなかったんだ」とわかったとき、流れが変わる
うまくやろうとしていた理由。
がっかりを避けたかった理由。
それを責める必要はありません。
「あー、わたしは
私に嫌われたくなかったんだねー」
そうわかっただけで、
自己理解が、また一つ深まります。
この“わかる”という体験は、
反省でも分析でもありません。
ただ、気づいた、というだけ。
でもこの一つの気づきが、
心の中の流れを変えます。
自分を守るために
責める声を出していたエゴは、
役目を終え、自然と静かになります。
無理に止めなくていい。
追い払わなくていい。
理解された瞬間、
出てくる必要がなくなるからです。
こうして、
・自分を責めない
・価値を証明しない
・うまくやらなくても安心している
そんな状態が、少しずつ増えていく。
これが、
自己愛が育っていく流れ。
そして、この自己理解が深まると、
もう一つ、変化が起こります。
「人にわかってほしい」
という気持ちが薄れていきます。
上司の評価。
世の中の基準。
常識や正解からくる評価。
それらに、
心が振り回されなくなります。
なぜなら、
一番欲しかった理解は、
もう自分から受け取っているから。
そして
あなたはまた一つ、
楽に、自由になることが出来るんです。

