現実がシフトする「ある」スキル

エゴの声

「ない」スタンスが現実を止める

私たちはつい無意識のうちに「ない」スタンスをとってしまいます。
「なんでまだ叶わないの?」「どうしてこんなにうまくいかないの?」──私自身の昔の日記には、このような言葉がびっしりと並んでいました。

一見すると「もっと頑張りたい」という前向きな気持ちに見えるかもしれません。けれども、ここに隠されているのは“叶わないことを前提にした意識”です。
「なんで…?」と問いかけた瞬間、脳は「叶っていない証拠」「うまくいかない理由」を探しに行きます。

これは脳の性質そのものです。脳は問いを投げかけられると、必ず答えを探そうとします。つまり「なんでできないの?」と問えば「できない証拠」を、自動で拾い集めてくるのです。

この状態こそが“ないスタンス”。
意識が“ない”に固定されている限り、現実は一歩も動きません。むしろ「やっぱりダメなんだ」という確信が強まり、現実化がますます遠のいていきます。

昔の私がまさにそうでした。頑張っているつもりでも、スタンスが“ない”だったからこそ、どんな努力も実を結ばなかったのです。

「ある」スタンスに切り替える

「ない」スタンスでは「なんでまだ?」「どうしてできないの?」という疑念の言葉があふれます。
では反対に「ある」スタンスとは、どんな状態でしょうか。

昔の私の日記を振り返ると、ある日を境に「どうしたら収入を増やせるだろうか?」という言葉が出てきていました。
これは方法論を考えているように見えますが、実は“あり方”が変わった瞬間だったのです。

「なんで」から「どうしたら」へ。
このわずかな言葉の違いが、スタンスをガラリと変えます。
「なんで」は“叶っていないこと”を前提にしています。
一方「どうしたら」は“叶うことが前提”になっています。

スタンスが変わると、脳のアンテナが切り替わります。
「なんで?」と問えば欠けている部分を探しにいく脳が、
「どうしたら?」と問うと、解決策やヒント、そして“ある”証拠を探しに行くのです。

ここで大切なのは、単に方法を探すことではありません。
「どうすれば叶うのか」という“やり方”の追求ではなく、
「どういうあり方でいれば自然に叶っていくのか」という スタンスの選択 です。

この「あり方」が定まると、現実が少しずつ変わり始めます。
努力や無理な行動ではなく、自然な流れの中で“ある”に目が向くようになるのです。

超意識を動かす投げかけの力

「ある」スタンスに切り替わると、私たちの内側で眠っていた“超意識”が動き始めます。

超意識とは、一言でいえば私たちが頭の中に持っている“スーパーコンピューター”のような存在です。
脳科学的に言えば、膨大な情報処理を無意識下で行っている脳のシステム。
スピリチュアルな観点で言えば、全知全能の神を内側に宿しているのと同じ。
つまり、あなたの中には「なんでもできる力」が最初から備わっているのです。

では、その力をどう使うのか?
答えはとてもシンプルです。――ただ“投げかける”こと。

「なんで叶わないの?」と投げれば、“叶わない証拠”を超意識は集めます。
けれど「どうしたら叶うのだろう?」と投げかけると、超意識は無数の情報の中から“叶う方向の答え”を探し出してくれるのです。

重要なのは、すぐに明確な方法を得ようとしなくてもいいということ。
超意識は24時間フル稼働で動いています。
あなたが寝ている間も、無意識のうちに答えを探し、最適な情報や出会い、ひらめきを現実に浮かび上がらせてくれます。

だからこそ、私たちにできることはただ一つ。
「どうしたら?」と問いを投げ、あとは安心して委ねることです。
それが“あるを見る”という意識の実践であり、人生を自然に加速させる秘訣なのです。

今すぐできる“ある”スタンス習慣

ここまで読んで、「なるほど、スタンスの違いが大切なんだ」と感じても、実際に日常でどう使えばいいのか分からない方もいるでしょう。
そこで、今日からすぐに始められる“ある”スタンスの実践方法を3つご紹介します。

① 日記に「どうしたら」を書く

毎日の出来事や願望を日記に書くときに、「なんでできないの?」ではなく「どうしたら叶うのだろう?」という問いで書き始めてみましょう。
たったこれだけで、言葉が未来志向になり、超意識が働き始めます。

② 「叶わない理由」ではなく「叶っている前提」を言葉にする

例えば「どうして収入が増えないの?」ではなく「収入があるとしたら私はどう生きているだろう?」と問い直します。
“ある前提”に立った問いかけを繰り返すことで、脳は自然と“ある証拠”を集め始めます。

③ 朝一番で“ある”に意識を向ける

一日のスタートで「今日も呼吸できている」「布団で眠れた」「スマホがある」など、すでに“あるもの”を3つ数えてみましょう。
これは簡単ですが強力な習慣で、脳の焦点が“ある”に切り替わり、その日一日の出来事が豊かに感じられるようになります。

まとめ

1. 「ない」スタンスが現実を止める

  • 「なんで」「どうして」と疑問から始まる意識は、脳に“叶わない証拠”を集めさせる。

  • 昔の日記の言葉のように、叶わない前提で問いかける限り現実は変わらない。

2. 「ある」スタンスに切り替える

  • 言葉を「どうしたら」に変えるだけで意識が未来志向になる。

  • 方法よりも“あり方”にフォーカスすることで、自然に現実が動き始める。

3. 超意識を動かす投げかけ

  • 内なるスーパーコンピューター=超意識は、問いかけに応じて答えを探し出す力を持つ。

  • 「どうしたら?」と問いを投げかけるだけで、無意識下で答えが現実化する。

4. 実践編…今すぐできる“ある”スタンス習慣

  • 日記に「どうしたら」を書く

  • 「叶わない理由」ではなく「叶っている前提」を言葉にする

  • 朝一番で“あるもの”に意識を向ける

答えはすでに、あなたの中にあるんです。
あとはただ、“どうしたら”と問いを投げかけるだけ…です。