あの人の言動に反応する理由
どうしても気になる“あの人”の言動。実は、自分への問いかけだった
誰かの言動に、心がざわつくことってありませんか?
「なんでこの人、こんなに自分の体を雑に扱ってるんだろう」
「もっとちゃんとした食事をすればいいのに」
「なんでこんなに怒ってばかりなんだろう…」
そう思ったあとに、ふと立ち止まってみてください。
その言葉、自分に向けて言っている部分が、どこかにありませんか?
私は以前、外食ばかりしている知人を見て、
「この人、もう少し体をいたわったらいいのに」と感じました。
でもそのとき、自分の食生活はどうだったかというと――
朝はコーヒー、昼は適当、夜だけ作る。
お風呂もシャワーだけで済ませ、ずっと眠りも浅かったんです。
気になったのは、
“相手のことが心配だったから”だけじゃなかった。
“私が、私を放ったらかしにしていた”ということを
誰かの姿を通して見せられたような、そんな気がしました。
他人の言動に対して湧いた思いは、
実は「あなた自身をもっと大切にして」と
内なる自分が伝えてくれているサインかもしれません。
外の世界で「うわ、イヤだな」「もっとこうすればいいのに」と思ったとき、
優しく問いかけてみてください。
「わたしは今、わたしをどう扱っている?」
それはきっと、あなたの深い部分が
“自分に気づいて”と囁いている瞬間なのです。
“感謝が足りないな”と思ったとき、自分の体を振り返ってみる
「この人、もっと感謝したらいいのに」
ふと、そう感じる瞬間ってありますよね。
人の優しさに気づいていなかったり、
当たり前の日常に文句ばかり言っていたり――。
以前の私は、職場で不機嫌そうな人を見て、心の中でつぶやきました。
「もっと感謝って気持ちを持てば、楽になるのに」って。
でも、その日の帰り道、私はひどい頭痛に襲われ、
家に着いたとたん、熱中症のような症状で動けなくなりました。
水分補給もせず、冷房も我慢して、
一日中、自分の体に「ありがとう」なんてひとことも言わずに働いていた。
誰に対しても笑顔で接していたけれど、
肝心の“自分”には、まったく感謝していなかったんです。
そのとき、はっと気づきました。
「この人、感謝足りないな」と思ったその感情、
それは、私自身へのメッセージだったんだ、と。
人に感じた“違和感”は、自分のどこかが鈍感になっているサイン。
自分をいたわる感覚が薄れてくると、外の世界にそれが映し出されて見えてくる。
私たちはそうやって、
“自分を思い出すために”他人を通してメッセージを受け取っているのかもしれません。
だから、誰かに「もっと感謝すればいいのに」と思ったら、
自分の体や心に、そっと問いかけてみてください。
「わたしは、今日じゅうぶんに自分に感謝できてるかな?」
たったそれだけで、
日常の中の“本当の豊かさ”が、ふわっと戻ってくるのを感じられるはずです。
ジャッジは悪ではない。“気づき”という愛のメッセージ
「また人のことをジャッジしちゃった…」
そんなふうに、自分を責めたことはありませんか?
誰かに対してイラッとしたり、
「こうすればいいのに」「なんでそうするの?」とモヤモヤしたり。
そんな自分を“未熟”だと感じて、落ち込んでしまうことってありますよね。
でも私は、こう思うようになりました。
ジャッジすること自体が悪いのではなく、
その“裏にある気づき”が宝物なんだと。
たとえば、誰かに対して「なんでそんなに頑張ってるの?」と感じたとき。
実は、自分も“がんばりすぎて苦しくなっている”ことに気づいていなかったりする。
「なんでこの人いつも文句ばっかり言ってるの?」と感じたときは、
自分も本音を言えずに我慢していたりするんです。
ジャッジという感情の奥には、
「気づいてほしい」というあなた自身からの小さなサインが隠れている。
それを無視して「こんなふうに感じる私はダメ」と自分を否定すると、
大切なメッセージが届かなくなってしまいます。
大丈夫。
心の中にふと湧いたその違和感は、
“気づきの入口”にすぎません。
そこに優しさを向けて、「私、なにを感じてるの?」と問いかけてみてください。
すると、いつのまにか
ジャッジしていたはずの相手に対しても、
「同じ人間なんだな」「私もそうだった」と、ふっと緩んでくる瞬間が訪れます。
私たちは、外の世界を通して
自分の声を思い出す旅をしているのかもしれません。
だから、もし今日また誰かにイラッとしたとしても、
それは自分を責める材料ではなく、
「わたし、どこが苦しかったの?」という
“やさしい気づき”のきっかけとして受け取ってみてくださいね。
まとめ
私たちはつい、誰かの言動に対して「こうすればいいのに」と感じたり、イラッとしたりしますよね。
でも、その感情の裏には、実は自分自身への大切なメッセージが隠れています。
「あの人のこと、もっと体をいたわってほしい」
その言葉は、自分の体を労わる心の声かもしれません。
「もっと感謝したらいいのに」
それは、自分に対する感謝の気持ちが足りていないサインかもしれません。
私たちが他人に思ったことは、まるで内なる自分からの“気づきのアラート”。
だからこそ、ジャッジやモヤモヤを感じたら、まずは自分に優しく問いかけてみてください。
「今の私は、何を伝えようとしているのだろう?」
その問いかけこそが、自己理解と癒しへの第一歩。
自分を責めるのではなく、受け入れてあげることで、心が軽くなり、日々が少しずつ豊かになっていきます。
あなたが感じたその“モヤモヤ”は、決して悪いものではありません。
それは、あなた自身を大切にするための、愛に満ちたサインなのです。
どうか今日も、自分の声に耳を傾けてあげてくださいね。
小さな気づきの積み重ねが、やがて大きな変化を生み出してくれます。