そのイライラは「電池残量の問題」

エゴの声

イライラするのはあなたのせいじゃない

夢を叶えるには、努力よりも「楽しさのマネジメント」が必要です。
その中でも特に大切なのが、自分の“機嫌をとる力”。
機嫌よく過ごすには、エネルギーの配分を意識することが欠かせません。
若い頃はエネルギーが無限にあるように感じたかもしれない。
でも、50代を迎える頃から、それは有限で貴重なものだと気づきます。
だからこそ、自分の心と体を丁寧に整えながら、夢に向かっていきたい──。
そんな方に向けたエネルギーの整え方、今回お届けします。

イライラは「心のSOS」──自分を責めなくていい理由

「またイライラしちゃった…私ってなんでこんなに余裕がないんだろう」
そんなふうに、自分を責めてしまった経験はありませんか?

でも実は、イライラの正体は“性格の問題”ではなく、“エネルギー切れのサイン”なんです。

私たちの感情は、体力や気力、つまり“内なるエネルギー”と深く関係しています。
エネルギーが満ちていれば、多少の出来事にもスルッと対応できるのに、
エネルギーが底をつくと、些細な刺激にも過敏に反応してしまう──これが「イライラ」という形で現れるのです。

たとえば:

  • 寝不足の日に限って、音や人の態度にイラっとする

  • 空腹や生理前など、身体が弱っている時ほど感情が揺れる

  • 情報を詰め込みすぎた後に、人の一言が引っかかる

これらは全部、あなたの「本質が悪い」から起きているのではなく、エネルギーの残量が少ない状態でがんばっているだけ。

だからこそ、まずは自分にこう問いかけてみてください:

「私、最近ちゃんと“充電”できてたかな?」

イライラしたからといって「自分はダメだ」と決めつけるのではなく、
「ちょっと充電が必要かも」と気づいて、自分に優しくなること。
それがエネルギーを取り戻し、感情の安定を取り戻す第一歩なのです。

ちゃんと休んでる?エネルギーの漏れと消耗に気づこう

私たちのエネルギーは、スマホのバッテリーのようなもの。
目に見えないけれど、確実に“減っていく”し、“漏れていく”のです。

しかも、多くの人は「疲れた」と思った時点ですでにエネルギーが空っぽになっていることが多い。
それはなぜかというと、無意識のうちにエネルギーを消耗する行動を繰り返しているからです。

たとえば、こんなことはありませんか?

  • SNSやニュースをダラダラ見て、気づけば気分が重くなっている

  • 「ちゃんとしなきゃ」と気を張りすぎて、人と会った後にどっと疲れる

  • 常に周囲に気を配って、断ることができず予定を詰め込みすぎる

  • 人の顔色や空気を読みすぎて、自分の気持ちを後回しにしている

こうした「気づかない消耗」は、毎日少しずつエネルギーを奪っていきます。
そして、消耗に気づかず走り続けると、ある日ドカンとイライラとして噴き出す。
それが“感情の爆発”や“自己否定のループ”となって現れてしまうのです。

だからこそ、まず大切なのは「エネルギーの使い方と漏れ方に気づくこと」。

「私、今日は何に一番エネルギーを使ったんだろう?」
「本当はやりたくなかったのに無理してやっていなかったかな?」
そんなふうに一日の終わりに振り返るだけでも、自分を守る感覚が育ちます。

自分のペース、自分の呼吸、自分の心地よさを優先すること。
それがイライラしない生き方の基盤になっていきます。

イライラ予防は“配分力”──今日からできる整え習慣

エネルギーは「量」だけでなく、「配分の仕方」でも変わってきます。
どんなにエネルギーがあっても、朝イチから全開で飛ばしてしまえば、夕方にはゼロ。
反対に、上手に温存すれば、心に余裕を残したまま一日を終えることができるんです。

そのカギになるのが、“エネルギーの配分力”=自分を整える習慣です。
特別なスキルは必要ありません。以下のような“小さな工夫”で十分です。


🔹 朝、エネルギーの主導権を自分に戻す

  • 起きてすぐスマホを見る代わりに、ベランダで深呼吸を3回

  • 白湯や常温の水をゆっくり3口飲む

  • 背中を軽くほぐす体操で、「自分の中に戻る」感覚をつくる

これだけで、他人や情報にエネルギーを奪われにくくなります。


🔹 予定を「余白込み」で組む

  • 人と会ったあとの“クールダウン時間”を確保

  • やるべきことの間に、10分だけ無音でぼーっとする時間をはさむ

  • 「やらないことリスト」もつくっておく

エネルギーの“回復ポイント”を意識して予定を組むと、イライラが激減します。


🔹 夜、自分に「おつかれさま」と言ってあげる

  • 今日やれたことを3つだけ書き出す

  • 湯船につかる・キャンドルを灯すなど、感覚にやさしい時間をつくる

  • 深呼吸しながら「今日もよくがんばったね」と声に出して言ってみる

これだけで、心がほっとゆるみ、翌日のエネルギーがチャージされていきます。


イライラは「心が乱れている証拠」ではなく、
エネルギー配分を見直すサイン
だからこそ、「責める」のではなく、「整える」に切り替えていきましょう。

あなたの中に、ちゃんと“穏やかに過ごせる力”はもうあるのです。

まとめ

イライラする自分を責めたくなるとき、
「また余裕がない」「器が小さい」なんて思ってしまうこともあるかもしれません。
でも本当は、イライラは“エネルギーのサイン”なんです。

エネルギーが足りないときは、心がささくれて防御的になり、
エネルギーが有り余っているときは、過剰な反応として怒りが出てくることもあります。

つまり、イライラは“あなたの感情が壊れている”のではなく、
今のエネルギー状態を教えてくれているナビゲーターのような存在。

だから大切なのは、感情に振り回されることではなく、
「いま、自分のエネルギーってどんな状態だろう?」と立ち止まってみること。

疲れているなら休む、張り詰めていたら緩める、余っているなら建設的に使う。
そうしてエネルギーの“配分力”を養っていけば、自然と心は穏やかに整っていきます。

怒ってもいい、イライラしてもいい。
それすらも、あなたの内側が元気に動いている証拠かもしれません。

だから、どうか自分を責めずに、
今日も自分のペースで、やさしく呼吸を整えていきましょう。