内側に問いかけても、答えが返ってこない理由
「どうしたい?」
「これで合ってる?」
そうやって自分の内側に問いかけても、
なにも返ってこないときがあります。
まるで、静かな海に石を投げても、波紋すら起きないような——
そんな“無音の時間”。
でもね、それは“内側が眠っている”からではなく、
あなたが「否定のメガネ」をかけているからなんです。
「こんな自分じゃだめだ」
「ちゃんとできていない」
「早く答えを出さなきゃ」
そんな思考のフィルターを通して、
心の奥に声をかけると、内側のあなたはこう感じます。
「今は安全じゃない」
「今の私を見てもらえていない」
内側の“本当の自分”というのは、
とても繊細で、誠実で、正直です。
だから、否定や焦りのエネルギーを感じ取ると、
そっと口を閉ざしてしまいます。
それは“拒絶”ではなく、
「今はまだ、優しくないから、もう少し待とうね」
という愛のサインなんです。
あなたが今、自分を責めながら「どうしたい?」と問いかけているとしたら、
それはまるで、泣いている子どもに「どうしたいの!」と詰め寄っているようなもの。
言葉は出てこなくて当然なんです。
内側の声は、
安心を感じたときにだけ、そっと顔を出します。
だからまずは、問いかける前に
「今、私はどんなメガネをかけているだろう?」
と気づいてあげることが、
内なる対話の本当のスタートになります。
順番を変えるだけで、内側との絆は戻る
多くの人は、内側の声を聞こうとして
「どうしたい?」「これでいいの?」と問いかけます。
でも、それより先に必要なのは、自分を理解し、受け入れること。
「聞こう」とする前に、まず自分の今の気持ち・状態・感情を
丁寧に見つめてあげるのです。
たとえば、こんな問いかけが役立ちます。
今、体や心はどんな感覚?
今、一番強く感じている感情は何?
何をしていると、少しホッとする?
ここで大切なのは、正解や答えを求めないこと。
「いい・悪い」ではなく、「ただ感じていることをそのまま受け止める」こと。
小さな感情に名前をつけ、
「そう感じているんだね」と優しく寄り添ってあげる。
それだけで、内側の自分は
「安心して話していいんだ」と思えるようになります。
この順序を変えるだけで、
今まで沈黙していた内側の声は、少しずつ言葉や感覚として現れ始めます。
つまり、問いかける前に“わかってあげる”ことが、
内側の声を聞くための本当のスタートなのです。
理解→受容→愛情で内側の声が戻る
自分の今の感情や状態を丁寧に感じて、
「そうか、今はこう感じているんだね」と理解する。
それをただ知るだけではなく、次は受け入れることです。
「こう感じている自分も大丈夫」
「このままの自分でいい」
受容とは、否定せずに丸ごと抱きしめること。
焦ったり、変えようとする必要はありません。
そして最後に、愛情で寄り添う。
「今の私は愛されていいんだ」
「どんな自分でも大切にされている」
この3ステップ、
理解 → 受容 → 愛情を繰り返すことで、
内側の声は静かに目を覚まします。
初めは小さな感覚として、
「ここが心地いいな」「なんだか温かい」といった微細な形で現れます。
やがて、答えは言葉や行動としても現れ始め、
「やりたいこと」や「進むべき方向」が自然に見えてきます。
ポイントは、焦らず待つこと。
内側の声は、完璧なあなたに話しかけるのではなく、
「今の、ありのままのあなた」にしか届かないのです。
聞こえない時期は、“愛し直す準備期間”
「まだ内側の声が聞こえない…」
そう焦る必要はありません。
その沈黙の時間こそが、自分を愛し直すための準備期間です。
焦りや不安の中で無理に答えを求めるよりも、
今日の気分・体調・小さな感情を丁寧に感じてあげること。
今日は少し疲れているな
今、この瞬間はホッとする
小さなことで嬉しい気持ちになる
そんな日常の小さな感覚に目を向け、
「それでいいんだよ」と自分に言ってあげるだけで、
内側との絆は少しずつ戻ってきます。
内側の声は、焦りや完璧さを求める状態では届きません。
安心と愛情を受け取ることができたとき、
静かに、でも確かに、あなたの魂の声は顔を出し始めます。
この期間を「何もできない」と落ち込む時間ではなく、
自分を深く愛し直す“静かな準備期間”として受け入れること。
それが、内側の声を聞くための最も自然で確かな方法です。
内側の声は、“愛されている自分”にしか話しかけない
今回お伝えしたことを整理すると、内側の声が聞こえないときは、
答えが返ってこないのは、まだ自分を責めているから
問いかける前に、まず自分を理解する
理解 → 受容 → 愛情の順で、自分に寄り添う
聞こえない期間も、愛し直す準備期間として受け入れる
そして、魂はこう問いかけています。
「どんな私でも愛してくれる?」
この問いに応えるために、まずは今の自分をわかってあげて、寄り添ってあげること。
その積み重ねこそが、内側の声を100%返してもらう最短の道です。
内側の声は、無理や努力で引き出すものではありません。
安心・受容・愛情という波動にチューニングされたとき、必ず答えは返ってきます。
今日も、まずは自分の気持ちを見つめて、
「そう感じているんだね」とそっと寄り添ってあげてください。
その積み重ねが、あなたと内側の自分との確かな絆を育み、
やがて、やりたいことや進む方向が自然と見えてくるでしょう。

